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2012/09/28

Amazonは宅配コンビニの覇者

集落に一軒しかない何でも屋から、規模の大小はあるも商店街、そしてコンビニと大規模ショッピングセンターへと小売形態は推移してきたが、ここに来てAEONなど大規模総合ショッピングセンターが伸び悩んでいる。

その次を目指して、北海道の過疎地コンビニで成功しているセイコーマートが全国展開を目指し、都会では様々に特化した大型ショッピングセンターが懲りもせずに挑戦し続けている。一方、ロードサイドの産直売店や鮮魚市場も観光地の新たな展開かのように賑やかになってきている。

団塊の世代が死ぬまでの20年間は日本の人口は減少し続ける。地方では小売業が成立しない限界集落が増え、人口密集している都会でも可処分所得の減少に直面する。安さ追求よりも人間が生きていく最低限の生活を支える商品のみの提供しか小売は生きていけない時代がくる。

楽天商法のような衝動買いやついで買いで消費を増やす手法は既に過去の遺物になろうとしている。高くても必要な商品をスポット的に24時間いつでも買えるコンビニが定着しているが、インターネット通販においてもAmazonがコンビニ化の大きな市場を掴んでしまった。

使い捨て髭剃り10本、醤油一本、ティッシュ4箱、真昆布50g、詰め替え用シャンプー400cc、クレラップ1本。いづれもこの3日間の思いついたときにAmazonで注文したものだ。価格はいづれも300から600円程度だが、送料無料なので、まとめて買うというストレスがなく、欲しいときに買えるのが心地よい。

価格的に言えば、クレラップに似た商品はスーパーに行けば100円前後の特売があるが、長さが20mだったり10mだったり、しかも粘着性や切れやすさなどクレラップと比較すると品質面で落ちる。しかもクレラップは50m。リアル店舗ではついで買いや衝動買いもしてしまうが、全Amazon商品が送料無料なら必要なものだけを購入するので結果的に無駄になる買い物が皆無になる。

醤油ひとつとっても品揃えはAmazonは豊富だ。キッコーマンなどのナショナルブランドでなく地方の丁寧に造っている熟成タイプの醤油が百貨店並みに揃っている。

この日用品のAmazon買いの凄さは、ここ数年間での展開で全国制覇してしまったことだ。離島でも過疎地でも都会と同じように買えてしまう。

300円の商品でも送料無料で全国に配送できるのは、宅配業者側の歩み寄りがあったものと推察している。Amazonを追いかける二番手が見えないのが気になるが、ローソンの新浪社長もテレビ取材で早くもコンビニの敵はAmazonと答えていたので、Amazon商法の独占は長くないかもしれない。

第二のAmazonの出現がマーケットの確立を促し、今のAmazonをより強くし、インターネットコンビニの利便性を安心して堪能できる時代が来るだろう。